何者にもなれないぼくたちは

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【2018北海道旅行】太平洋フェリー・いしかり

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 北海道から愛知までの帰路はフェリーを利用した。乗船したのは太平洋フェリーの「いしかり」。太平洋フェリー保有する3船の中で最も新しく、エーゲ海をイメージしたさわやかな船内に惹かれて選択した。(2019年1月に「きたかみ」が新造船される予定)

www.taiheiyo-ferry.co.jp

 

客室

太平洋フェリーは19時に苫小牧を出港、翌日の昼頃に仙台で入出港し、その翌朝に名古屋港に入港する。計2日間の船旅になる。

いくつかのランクの客室が用意されており、いしかりの場合は以下の客室がある。新きたかみにはペット同伴ができる客室でできるらしい。

2ヶ月〜28日前までのネット予約限定で客室が40〜50%OFFになる早割がある。とてもお値打ちに利用できるが数に限りがあり、ぼくが申し込んだ段階で特等・一等客室はすべて埋まってしまっていた。

利用したのは一等客室。手頃なビジネスホテルぐらいの広さの部屋で、備品もクローゼット、ベッド、テレビ、机、ケトルと小型冷蔵庫と見慣れた感じだ。冷蔵庫は3段で1番上が冷凍室、ケトルはコップ1杯沸かせる大きさだった。水は軽食スタンド横に給水機があるがゲボマズ。水としては飲めるがコーヒーは淹れられたものじゃないので、ペットボトルの水を持ち込んだ方が良い。
アメニティとして歯ブラシとタオル、ナイトウェアも用意されている。

 

 

共有スペース

一等客室にはシャワーが付いているが、もし湯船がよければ共用の大浴場がある。入港30分前までは深夜だろうが早朝だろうが自由に利用できる。

施設は他にもビュッフェ方式のレストラン、軽食スタンド、売店、ショーラウンジなどがある。いずれも営業時間がある。

フロントも夜間はしまっており、警備の方はいるがルームキーの再発行などはできない。(キーが磁気不良を起こして部屋から締め出された人。警備の方のマスターキーで部屋には入れたけど、フロント営業時間までカンヅメである)

パブリックスペースには椅子や1人がけのソファが置かれているので、狭い部屋に飽きた人やグループ客などがチラホラ利用していた。

後方の甲板に出て、外の空気を吸うことができる。時速40kmほどで航行しているので風が強い。波は高い軽く波しぶきが飛んでくる。

(手すりにできた塩)

入出港や日の出、日の入の時や、アナウンスが流れるセントレア名港トリトン通過時、姉妹船とのすれ違い時には多くの人が甲板に出ていた。

そうしたイベント時でなくても、船の軌跡や霞む陸地、遠い水平線に目を細めるのも船旅の楽しみだろう。

 

 

Wi-Fi

沖合を航行するため携帯の電波は通じない。船内では有料のWi-FiサービスソフトバンクWi-Fiが利用できる。
iPadは2年間無料でソフトバンクWi-Fiが利用できるオプションがあるのでありがたい。Wi-Fiはフロントや軽食スタンド周辺で利用できる。

速度は正直いって、遅い。
Appleサイトを表示した時の様子が下の動画だ。

現在位置を確認しようとしたが、GPSは使えなかった。
Primeビデオを観ることはできたけど、快適なネットサーフィンや画像多めのSNSは厳しいだろう。

 

 

ぶらり途中下船の旅

苫小牧から名古屋、名古屋から苫小牧に行く場合、仙台港で途中下船できる。

当日の朝から下船時間までの間に同意書(乗り遅れても知らんぞ、みたいな内容)に記入の上、乗船券を持ってフロントで申し込みをする。

大好物の牛タンを食べようとオススメされていた利休に行くことにしたが、下船時間は10時で開店時間は11時。徒歩で20分ほどかかるそうだが、だいぶ時間を持て余しそうだ。
そこ北海道で食べ忘れた寿司を買いに、徒歩20分の三井アウトレットパークの寿司屋に寄ってから、利休に行くことにした。足がプルプルしているのに無茶をする。
計画通り11時ちょうどに利休にたどり着くことができたのだが、道中は港周辺ということもあり横断歩道のない幹線道路ばかりでGoogleマップが役に立たず、大きく迂回するはめになった。

苦難はあったが、牛タンはとても美味しかった。塩味の効いた牛タンの付け合わせに浅漬けってなんやねんっとは思ったが、後日仙台出身の知人にそういうモノだし・・・と呆れられた。我々名古屋県民がスガキヤ赤味噌に漬かったカツやらモツやらを至上の美味と味わうのを、他県民から見たら同じような感想を抱くのだろうか。

 

 

名古屋下船

名古屋港への入港日は昼から伊勢湾ランチクルーズがあるらしく、通常よりも早く9時40分に到着した。

乗り場から野跡駅まで市バスが出ているそうなのだが、あいにく通常の入港時間に合わせての運行で1時間ほど待たなくてはならない。
もしくはタクシーか徒歩で金城ふ頭駅まで行くかだ。

荷物がコンパクトに収まったこともあり、歩いて金城ふ頭まで向かうことにした。
金城ふ頭といえば最近はレゴランドができ、JRのリニア鉄道館もある。金城ふ頭って案外遠くてわざわざ来る機会もないので、せっかくだからとリニア鉄道館に立ち寄った。

さすがJR、券売機でTOICA(と連携カード)が使える。
入ってすぐSL、N700系、リニアと人気の高い3台が並び鉄道好きじゃなくてもテンションがあがる。リニモの中にも入れるが、仰々しいドアのわりに中は普通だった。

奥に進むと新幹線や在来線、2階には国産バスなど歴代の車両とジオラマが置かれている。ジオラマは決まった時間に運行している。
今はなき2階建てに新幹線車両や食堂車、木製の車両など中に入れたり、マッドマックスのような試験車両など特徴的な車両展示に加え、電車のしくみについて身体を動かして体験できる展示があり、子どもたちが楽しげにしていた。

トヨタトヨタ博物館(車両展示)と産業記念会館(仕組みを学べる展示がある)を足したようで、よい博物館だなと思った。

さすがに連日歩き続けで、地元に帰ってきたという安心感からか疲労の波が押し寄せていたので1時間ほどで退館した。

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フェリーまとめ

フェリーでの長旅。時間を持て余すかなと思っていたが海を眺めたり、たっぷり寝たり、海を眺めたり、海を眺めたりしているうちに名古屋に着いた。ほとんど疲れて寝ていた気がする。

船酔いが心配だったが、船もエンジンの振動こそあれ波で揺れるということもなく、むしろ行きの飛行機の方が気流が安定せず大変だった。

飛行機や電車では目的地まで座りっぱなしで、移動だけで疲れてしまう。フェリーなら広々とした船内を自由に歩き回れるし、途中仙台に寄るというイベントもある。

 

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