何者にもなれないぼくたちは

日々思った事、やってることの備忘録

【2019夏旅】アートとコーヒー【3日目】

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東京・神奈川旅行の最終日。
連日歩きどおしだったので、今日はアートとコーヒーで文化的に・・・。

 

11:00 原美術館

最終日はまず、原美術館へ向かう。個人の邸宅を改装した現代美術館で、
お目当は、奈良美智氏が手がけたアトリエを模した作品。
展示室の一角の扉の先に、ぽつんと存在していた。


(引用: 原美術館コレクション


屋根裏部屋のような空間で、壁にはメモ書きのような作品からしっかりと着色まで行った作品がべたべたと一面に貼られ、フィギュアやらディスクやらがごちゃごちゃと置かれている。
部屋の奥には大きな机が置かれ、そのうえも雑然としている。
まるで想像力が豊かな欧州の少年の部屋のように思えてくる。
奈良氏の作品は、1つで成り立つものは強烈な印象(ぼくは邪悪さを感じる)というエネルギーも持っている。

一方でこの『My Drawing Room』や以前見た『ドラミちゃんのためのスケッチ』などの群から成る作品は、
邪悪さは身を潜め、ポップさが際立っている。それでもなおエネルギーは損なわれず、興味を惹きつけてやまない。
何をしたって作家の影が見え隠れする。

美術館内では他にも多くの常設展示があった。
名古屋市美術館で一度見て、強く印象に残った宮島達男氏の『時の連鎖』。
須田悦弘氏の『此レハ飲水ニ非ズ』は退廃と清廉、生と死、動と静といった対比が好みにドンピシャ。
鈴木康広氏の『募金箱「泉」』は本当にお金を入れられるのか悩んだ(後から調べたら、入れられるらしい)

girlsartalk.com


また企画展では加藤泉氏が取り上げられていた。
呪術的な印象ながらも、どこかに愛らしさを感じる。庭のなかにぽつんと置かれた作品は、もののけ姫のこだまのようだった。

邸宅と一体となった常設作品や、サンルームなどに見られるゆったりとしたアールを描いた意匠などが特徴の原美術館だが、残念ながら老朽化などの理由から来年(2020年)での閉館が決まっている。
群馬県に別館があり、常設の作品もそちらに移設するそうだが、いまのカタチ、そして原美術館そのものを楽しめるのは今だけだ。

https://www.haramuseum.or.jp/jp/hara/

 

 

13:00 スターバックス リザーブ ロースター東京

中目黒にあるスターバックスリザーブロースタリー東京(STARBUCKS RESERVE ROASTERY TOKYO)へ。
コーヒーの焙煎から、お茶のブランドライン・TEAVANA、バーやベーカリーを備えるコーヒーのテーマパークだ。

1階はコーヒー(STARBUCKS RESERVE)とベーカリー(PRINCI)、
2階はTEAVANA、3階はバー(ARRIVIAMO)、4階はイベントコーナー(AMU TOKYO)がある。
カウンターが各階にあるだけなので、注文した商品の飲食は好きなフロアで楽しめる。

前情報なしで行ったので、どのカウンターで何が頼めるのかわからず、困ってしまった。
グッズが入り口横で売っていたので嬉々としてカップを買ったら、2階でも違うグッズを売っていて、そっちで買えば良かったと後悔したり。ちょっとわかりづらい。

1階はすごい混みようだったので、3階のARRIVIAMOでコーヒーを使ったカクテルとチョコレートのケーキを注文して、4階のテラスへ。

ブラックアンドホワイトルシアンというカクテル。

ウォッカベースのカクテルで、コーヒーとウォッカで作ったものをブラックルシアン、
ブラックルシアンに生クリームを加えたものをホワイトルシアンと呼ぶ。
ウォッカはロシアのお酒で、コーヒーの色からブラックルシアン(ロシアの黒人)という名前がつけられたそう。

ARRIVIAMOのは自分で生クリームを加えて、好きなタイミングでホワイトルシアンとして飲むことができる。

普通、ブラックルシアンはウォッカとコーヒーリキュール(カルーアとか)で作るため、甘みが強くてあまり好きではなかった。
だけどARRIVIAMOのブラックルシアンは、アイスコーヒーでウォッカを割っているため、すっきりとして飲みやすい。
モスコミュールやスクリュードライバーなど他のウォッカベースのカクテルのように、割り材の味がメインとなりながらも、アルコールで味に苦味というか深みが与えられている。ウォッカベースのカクテルが好きには是非オススメしたい。
飲み慣れない人や弱い人は、スッキリした味の割にアルコール度数が強いので注意されたし。ぼくもバリスタの方に、コンディメントバーに水があるからチェイサーに飲んでねって言われました。

www.starbucks.co.jp

 


14:30 トラベラーズファクトリー

ロースタリーの帰り道に、トラベラーズノートの総本山・トラベラーズファクトリーに立ち寄った。

駅から向かうと路地のかげに隠れてわかりづらいが、ロースタリーからだとそうでも無くわかりやすかった。

外見は素朴ながら、中は色々なものが所狭しと並べられ、秘密基地のようで楽しい。
トラベラーズノート関連の商品が壁面にずらっと並んでいるが、東欧のビンテージ紙モノやひと癖ある文房具、旅グッズなど、個性的な品々の方が印象的だ。何回か来たことがあるけど、トラベラーズノート向けの商品買ったこと、一度もないかもしれない・・・。
今回は真鍮製のカードスタンドと旅行用のストレージバッグを購入した。

www.travelers-factory.com

 


15:30 インターメディアテク

帰りの時間まで、東京駅に近接するKITTEで時間を潰す。

2, 3階にあるインターメディアテクがとても良かった。
日本郵便東京大学総合研究博物館が共同で運用する博物館で、東京大学が蒐集してきた研究資料らを展示している。
骨格標本や植物標本、むかしの実験器具などの学術資料がたっぷりと、歴史の重層を感じさせるアンティークな内装のなかに展示されている。蒐集物はインテリアになりうるんだなあ、と思いながら窓の外のに目を向けると、赤レンガの東京駅が目に入る。まるで映画のワンシーンに迷い込んだような錯覚に陥る。

ぼくはそんな瀟洒な空間を楽しんでいたが、解説文がついていたので知見を深めることもできよう。ちらほらとスケッチをする人もいた。様々な楽しみ方ができるようだ。
アクセス良好で入場料無料、これはウィンドウショッピングやカフェで時間をつぶすより有意義かもしれない。

www.intermediatheque.jp

 

 

さいごに

行こうと決めていたのは原美術館だけで、あとは「そういえばあそこ気になってたんだった」と気の向くままに。

香港あずき氷飲もうとMIMOSA GINZAに行ったら臨時休業だったり、
名古屋駅感覚(駅を縦断できるし地下街通ったらどこでもいける)で東京駅に挑んだら迷ったり、ちょっとしたトラブルもあったけど、それも含めて旅の思い出だ。

最初に予定を立てておくと、行き忘れもないし、臨時休業に遭遇することもない。
でもタスク消化してるだけ、調べすぎて誰かの体験の追体験してる、みたいになる。
あまのじゃくだから、そういうのは嫌だなって思う。

これからもフラフラしていこうと思う。

 

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