何者にもなれないぼくたちは

日々思った事、やってることの備忘録

日本の「所作」をモチーフにした二つ折り財布 所作・ショートウォレット2.0を買いました

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人と違うものを持ちたい。そう思う天邪鬼な御仁は、意外と多いと思う。
ぼくもその1人だ。
しかし王道ではないモノはデザインばかりが先行して、質が悪かったり、使い勝手が悪かったりすることも多い。
贈答品を包む袱紗(ふくさ)という日本の伝統に着想を受け、日本でなめした革、姫路で仕立てる所作の財布に、そんな心配は無用だ。

 

 

袱紗をモチーフに

所作の財布には"Japan Heart", "Japan Tradition", "Japan Made"と記されている。

 

日本には結婚式などの場面でご祝儀を袱紗(ふくさ)に包んで持ち運ぶ慣習がある。金封を汚さないようにという相手を思う気持ちからだ。
袱紗と鎌倉時代に生まれたとされる礼儀作法・折形をモチーフに、日本で植物なめしした革を、姫路の工房で折り重ねる。
まさに日本の心・伝統・ものづくりを掲げるにふさわしい一品だ。

 

実はOrganの財布を買おうと思っていた。
しかし立ち寄ったショップの店頭に並べられていた所作の財布を見た瞬間、
繊細で寂びを感じさせる佇まい、他にはない色や模様に惹かれ、気がついたら買い求めていた。

 

 

「寂び」な佇まい

ドットのショートウォレット2.0(2つ折り財布)が欲しかったが、ショップには取り扱いがなかったので、MoMAデザインストアのオンラインストアで購入。

個体差なのか長いこと倉庫にあったからなのか分からないが、店頭で見たものと比べ、表面や型押しされたドットの模様が、ささくれ立ったものが届いた。

 

店頭で見かけた艶やかなものも風呂敷のようで魅力的だったが、荒れたものも「寂び」を感じさせて違った魅力がある。

 

辺に対して平行にドットが入っているとやや退屈な印象を受けてしまうが、
所作は斜めにドットが入っているので、リズム感が生まれている。

前項でも触れたが所作の財布は、1枚の革を折り重ねて出来ており、宮大工の木組みの技と1本のネジのみで留められている。

 

まるで凝った折り紙のようで、他の財布にはない個性を感じさせる。

 

折り重なっているが革が薄く仕上げられているため、厚みは普通の財布と変わらない。

だが革が薄いために角の部分が潰れてしまったり、折り目の部分に強くダメージを受けてしまう。

あまり粗野には扱えない。

 

 

財布としての機能性は十分に

収納は札入れと小銭入れ、2つのポケットにそれぞれ3つずつカードスリットが入っている。

札入れは深さがあり、無印良品やスタバなど幅広なレシートもすんなり入る。

 

小銭入れは特徴的だ。
ホックやファスナーなどはなく、蓋を挟み込むのみ。

 

蓋が長めに作られており、小部屋自体も収まり良く作られているため
蓋が外れてしまったり、小銭が隙間からこぼれ落ちてしまう心配はなさそうだ。
浅めの部屋になっているが、手持ちの小銭にをあるだけ突っ込んでみたら、100円玉を中心に30枚入った。
小銭が増えないと言われる888円も十分入るし、最近クレジットや電子マネーの使用頻度があがっているので、苦にならない。

 

カード入れは二つのポケットがあり、その中にそれぞれ3つ
計6つのスリットが入っている。
カバーが付いていて免許証などを目隠しすることができる。
カバーが不要ならスリットに差し込めるようになっている。

スリットは一枚の革に切り込みが入っているだけなので、
使い始めはカード同士が干渉して指しづらいが、次第に革が伸びてきてスムーズに出し入れできるようになる。

 

ポケットになっているので、6枚以上カードを持つこともできる

 

 

さいごに

所作の財布を使って2ヶ月が経った。
革のささくれ立った様子や折り目の部分のダメージを見ていると、Organの財布で経年変化を楽しんだ方が良かったのでは、という気も起こらなくはない。
しかしながら他にはない個性的な形とドットのモダンな装飾、そして革の荒れも寂びを感じさせ、人とは違うもの、変態じみたものを持ちたいという欲求を満足させてくれる。
しかも財布としての使い勝手も申し分ない。
頻繁に使うが常に触れるものではないから、変わったもので良かったのかもしれない。